論文掲載 理学療法学
大学院博士前期課程を修了した本間康太郎さんの研究論文が「理学療法学」に採択されました。本論文は、鈴木栄三郎講師、加藤浩教授の指導のもと実施した研究です。
本研究では、運動イメージ能力評価として、足の画像を用いたメンタルローテーション課題の信頼性と妥当性を検討しました。健康な成人を対象に、0度から60度ずつ回転させた300度までの足部画像に対する左右判断を求める反応時間課題を72試行と120試行で実施しました。反応時間、正答率に対して級内相関係数と系統誤差、最小可検変化量で信頼性を検討し、Kinesthetic and Visual Imagery Questionnaireを基準に併存妥当性を検討した結果、特に、120試行のFMRTの反応時間で信頼性が良好であり、比例誤差が存在せず、最小可検変化量は小さかったですが、併存妥当性はみられませんでした。
これらの知見は、運動イメージ能力は複数の性質を持ち合わせ、それぞれで異なる評価をする必要がある可能性や、最低でも120回の試行回数が運動イメージ能力評価として信頼性があることを示しています。本研究成果は、臨床現場における運動イメージ能力評価方法の確立に貢献することが期待されます。
掲載誌:理学療法学
論文名:足の画像を用いたメンタルローテーション課題の信頼性と妥当性の検証
著者:本間康太郎、鈴木栄三郎、井上智晴、佐々木杏莉、加藤浩
DOI:https://doi.org/10.15063/rigaku.25-12601