World Physiotherapy Congress(世界理学療法連盟学会)2025にて発表
2025年5月29日から31日に東京国際フォーラムで開催されたWorld Physiotherapy Congress(世界理学療法連盟学会)2025において、理学療法学科の渡部潤一教授と赤塚清矢講師がポスター発表を行いました。World Physiotherapy Congressは、世界最大規模の理学療法関連の国際学会です。
Association between exercise habit including exercise partner and dysmenorrhea in Japanese population.
渡部潤一教授は、日本人若年女性における運動習慣と月経痛の関連について調査を行い、その結果、中程度の運動頻度(週1〜3回)や友人・グループとの運動が月経痛の軽減と関連することを明らかにしました。4,950名の女子大学生を対象とした調査では、月経痛を「軽度〜中等度」と訴える者が29.2%、「時に重度〜重度」が54.5%でした。調整後のオッズ比では、中程度の運動頻度(0.73)、グループでの運動(0.81)、友人との運動(0.69)がそれぞれ独立して月経痛の軽減と関連していました。また、友人との運動は鎮痛薬の使用頻度の低下とも関連していましたが、運動習慣と月経周期との関連は認められませんでした。これらの結果から、適度な運動頻度と運動仲間の存在が月経痛の軽減に寄与する可能性が示唆されました。
Factors contributing to advanced glycation endproducts accumulation and their impact on health-related quality of life in young healthy women.
赤塚清矢講師は、日本人若年女性100名を対象に、終末糖化産物(AGEs)の蓄積と、生活習慣、身体組成、身体活動および健康関連QOLとの関係についてパス解析を実施しました。その結果、AGEsの蓄積は年齢と強度の高い身体活動と関連し、心身のQOLに負の影響を与えることが明らかになりました。これまで、AGEsの蓄積量は加齢に伴い増加することがわかっており、AGEsの蓄積量に個人差が生じ始める年代を対象に、その要因について検討を行うことはAGEsの蓄積予防を講ずる上で重要な知見であると考えられます。