書籍刊行のお知らせ
このたび、医学書院より刊行された「標準作業療法学シリーズ 専門分野」〈高次脳機能作業療法学 第3版〉(2025年11月発行)において、外川佑教授が第Ⅳ部「高次脳機能障害と社会復帰支援」内の第3章「高次脳機能障害と自動車運転」を担当執筆しました。
本書は、作業療法士をめざす養成教育や臨床実践において重要となる「高次脳機能障害」に関する基礎から評価・治療、そして社会復帰支援までを体系的に解説した教科書です。今回の第3版では、Web動画の刷新・拡充および「スキーム図」の導入などにより、理解しやすい学習設計が一段と強化されています。
そのなかで外川教授が執筆した章の内容は、「高次脳機能障害を有する脳損傷患者の自動車運転と交通安全上のリスク」「運転中止後のQOL低下・予後悪化のリスク」「道路交通法に関する制度」「自動車運転再開に向けた評価・支援の流れ」「作業療法士に期待される役割」などを含む構成となっています。
本書により、臨床現場における自動車運転再開支援の視点を、作業療法教育・実践の中に具体的に取り込むことが可能となりました。作業療法士・作業療法学生にとって、単なる機能改善だけでなく、生活活動・社会参加の視点に立った支援展開が求められているなか、本章はその理論・評価・支援アプローチを網羅しています。
今後、本教科書を通じて多くの養成校・臨床現場で、高次脳機能障害への理解と、社会復帰支援を担う作業療法士育成が一層促進されることが期待されます。
高次脳機能作業療法学 第3版 医学書院