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令和7年度卒業式・学位記授与式 告辞

 卒業生の皆さん、修了生の皆さん、保健医療学部の卒業および保健医療学研究科の修了、誠におめでとうございます。本学入学以来、皆さんが、積み重ねた日々の努力が実り、今日を迎えることができました。私共教職員一同にとりましても大変悦ばしく、心よりお祝いを申し上げます。卒業生・修了生の皆さんを今日まで物心両面で支えてこられましたご家族・ご親族・関係者の皆様にとりましても、大変待ち望まれたご卒業・ご修了であろうと拝察しております。あらためて、お慶びを申し上げます。

 また、本日は、山形県副知事 髙橋 徹 様、本学同窓会会長 長塚 真紀子 様をはじめ、本学にゆかりの深い皆様から多数ご臨席いただいております。ご来賓の皆様、ご多忙中のところ、誠にありがとうございます。

 さて、皆さんが本学に在籍した4年間に実にいろいろなことがあったと思います。周囲に目を向けても、31歳の大谷翔平選手が大リーグで4度のリーグ最優秀選手(MVP)になったり、23歳の藤井聡太竜王が将棋界史上初の八冠に輝いたり、28歳の一力遼さんが囲碁界で四冠に輝いたり、つい先日のミラノ・コルティナ冬季オリンピックでも、5組の金メダリストのうち、フィギュアスケートペアの木原龍一さんは33歳、三浦璃来さん24歳、スノーボードの戸塚優斗さん24歳、木村葵来さん21歳、村瀬 心椛さん21歳、深田茉莉さん19歳、と若い世代が大活躍しました。

 これらの皆さんすべてに共通しているのは、単に受け身の学習で終わっていないこと、自ら人並み以上に絶え間ない努力を続けてきたこと、さらに、新しいことに挑戦し続けたことです。日々新たな挑戦・革新・継続、これらなしに私たちの未来はありません。

 卒業に当たって皆さんに特にお願いしたいことが2つあります。1つ目は、ぜひ、本学で学んだということを誇りとすること、すなわち、本学卒業生としての矜持を忘れることなく過ごしていってほしいということです。本学は、2000年に4年制大学として開設され、卒業生は約2,000人を数え、山形県内はもちろん、東北地方や全国で保健医療の専門職や指導者として大活躍しています。これからは、いよいよ皆さんもその輝かしい一人となるわけです。

 本学で、皆さんは、少人数制によるきめ細かな教育、充実した多職種連携教育、卒業生のネットワークや地域の協力に支えられた質の高い臨床・臨地実習実践教育を受けてきました。また、実践的な英語教育や海外交流を基礎に、国際感覚豊かで世界で活躍できる世界水準の人材として育成されました。ぜひ自信をもって社会に飛び出していってください。

 さて、山形県の医療・福祉も質・量ともに充実した国際水準であらねばなりません。現在私は3つの国際英文雑誌の編集長をしています。世界の医療・福祉情報はその90%以上が英語で発信されており、それを迅速にキャッチできる能力が必要です。私は皆さんと同様、4年前に本学に来ました。教員の皆さんと一致協力して取り組み、英語の授業に国際学会で使える会議英語の習得を加えました。また卒業論文に関しては担当指導教官の丁寧な指導による英文論文の検索・読解をもとにした卒業論文作成を行うようになりました。さらに、この4年間でメンデルの法則のメンデルや心臓のプルキニエ線維のプルキニエにゆかりのあるチェコのマサリク大学医学部、台湾最古・最大の看護・健康系総合大学である国立台北護理健康大学、中国の公立大学として非常に有名な上海健康医学院、山形県と同じような高齢化や過疎化の問題を抱えるカナダのノーザンブリティッシュコロンビア大学、ルーマニアのクライオバ医科薬科大学と国際交流協定を締結しました。今後も国際化をさらに進め、世界水準の教育・研究を推進します。皆さんも母校に誇りを抱きながら、各方面で今後活躍していってください。

 お願いしたいことの2つ目は自己研鑽です。これからは、皆さんが本学で学んだことを生かしながら地域が育ち、世界が育つように、地域・世界で貢献していくことになります。その意味では、国家試験合格はプロフェッショナルの入り口にすぎません。医療・看護・リハビリテーションの進歩は日進月歩です。本学で学んだ皆さんの知識は残念ながらあっという間に古くなってしまいます。一方で、一般の方でも誰でも、Google GeminiなどAI技術を用いれば、英語で書かれた最新の医学論文や治療ガイドラインをたった数分間でしかも日本語で簡単に入手できる時代になりました。今後、皆さんが時代遅れで誤った古い知識や技術で患者さんに対応するようなことがないように、常に自分を厳しく律し、自分を磨いていって下さい。そのために、皆さん、卒業後に学会に入会し、学会雑誌を読み、学術集会に参加して卒業後も学びを続けてください。専門書や専門雑誌を購入し、英文論文をはじめとする学術論文を読んで、日々知識を新たにしてください。もちろん、自ら発表もしてください。

 本学では大学院での教育やリカレント学習の場を用意しています。卒業後もどうぞ母校を利用してください。皆さんにお願いしたいことは、以上の2つです。

 春の暖かさが少しずつ増してくるこの時期の気候は、卒業の慶びやこれからの仕事に対する期待が膨らむ皆さんの気持ちを象徴しているようにも思います。皆さんの輝かしい将来と計り知れない可能性を期待して、令和7年度の卒業式の告辞とさせていただきます。

令和8(2026)年3月12日
山形県立保健医療大学
学長 上月 正博


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