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大学院に進学する意義:OBの経験談(藤田貴昭)

藤田 貴昭
(学部3期生,大学院修士課程3期生)
現在:福島県立医科大学 保健科学部 作業療法学科 准教授
 
 こんにちは。私は山形県立保健医療大学(以下、本学)の学部3期生(2002年入学)で大学院修士課程3期生(2006年入学)の藤田と申します。早いもので学部を卒業してから丸15年目が経過しました。
 
 私が学部を卒業した2006年当時、卒後の進路として大学院への進学は一般的ではなく、私と同級生1名が本学の学部から大学院に進学した初めてのケースになりました。先輩からの情報は無かったため、“どのような生活になるのだろうか”、“経済的に自立できるのだろうか”、“大学院修了後の進路はどうなるのだろうか”といった不安や、就職した同級生が臨床家として能力を高めていくことへの焦る気持ちもありました。しかし大学院生活が始まってみれば、藤井浩美先生、佐藤寿晃先生、鈴木克彦先生、山形大学医学部の内藤輝先生をはじめ諸先生方に非常に多くのご配慮を頂き、研究生活に集中することができました。
 
 私が学部卒業後にストレートで大学院に進学した経験からお伝えしたいことは、「大学院で学ぶことで、その後に続く作業療法士としての“伸び(成長)”がまったく違う」ということです。実際のところ、大学院では通常1つのテーマを追求しますので在学中に取り組む内容というのは、作業療法全体から見れば非常に限局した範囲になります。しかし、そこで得られた臨床上のさまざまな問題点を発見する力、課題を整理する力、解決方法を導き出す力、文献を読み情報を収集する力、議論する力などは、その後の臨床活動や研究活動の礎となり、作業療法士としての大きな成長につながると思います。
 
 私は修士課程修了後、民間病院に就職し、臨床活動に没頭しつつも研究活動を続けました。大学院で得られる“学会発表や論文発表を行うことは作業療法士として当たり前”という感覚はとても重要だと感じます。その後はご縁があって群馬大学大学院に社会人大学院生として進学しましたが(当時は本学に博士課程がありませんでした)、在籍2年間で筆頭論文6編が国際誌に受理され、群馬大学大学院保健学研究科で初めての早期修了者となりました。このような成果が残せたのは、上記のように本学修士課程で培われた研究力と、その後の“伸び”のおかげだと思います。
 
 現在は教員として作業療法士養成教育を行いつつ、臨床家の研究指導を積極的に行っています。これまでに病院の後輩を中心に7名の指導を行い15編の共著論文を公表しました。指導を通して、後輩の間に“学会発表や論文発表を行うことは作業療法士として当たり前”という感覚が浸透してきているのを感じています。
 
 今後、大学院への進学者が一人でも増えることが日本の作業療法分野全体の底上げにつながることを確信しています。
令和3年(2021年)4月5日